原点
貧乏臭いこの看板を山に置いた時点から 僕達の、山開拓の日々がはじまり、はじまり。

ん、ちょっと違うな。 この山を知り、購入してからこの看板を掲げれるまでに約一年。 僕の住む地域は自然公園法という、千葉県管轄の法令で守られている 少し特殊な場所。 もちろん、純然たる自然が残っている訳ではないけど、 極力この辺の開発は避けたいね、と県が定めた地域。 だから、公園法で守られたこの地に家を建てたい場合は県の許可を 得ないといけない。 そう、堂本知事のハンコがいるってことなのだ。
そんな訳で、素敵な山を購入したものの、 まず超えないといけない壁は、県に提出する膨大なる書類の作成。 これが難航を極めた。 この面倒な作業を業者に代行してもらうと、その代金150万円也。 時は金なり、の格言通りショートカットの魅力にしばし魅入られるものの、 両親と相談の上、自力で作成する事に決める。 とは言え、30項目に及ぶ書類作成。 根性だけでは超えられぬ難所ばかり。 山の全体測量図、造成時の土量計算図(切土、盛土の際どの位の量の土を動かすのか)、各建物の配置図、各図面等々。 何からどう、手を付けていいやら・・・しばし途方に暮れる いろんな方に相談し、ポツポツ手掛かりが舞い降りる。 ありがたい。真剣に困っていると助けの手が方々から差し出される。 少し前の文章に自力で作成と書いたが、とんでもない! 結局、父の仲間が一番難しいと感じていた部分をゴッソリ引き受けてくれた。
これでブリがつき、行動開始。 県庁、県教育委員会、県土木事務所、町役場等へ足しげく通う。 窯の図面、家の図面、配置図の作成も始める。
その2へ続く
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