台風一過。
山に深く根付く樹の数々が、昨晩の猛烈な風によって幹半ばで多数折られていました。コナラ、クヌギ、ミズキらの落葉樹に被害が多く出ました。針葉樹に比べ頑強な根を広範囲に伸ばす広葉樹ですから、風による倒木はないだろうと思ってはいたものの・・・ 陽が高くなった午後、山を一周し被害の全容を目にした時今回の台風9号は風台風だったと改めて感じました。

窯場上のミズキの一番太い枝が裂け落とされていました。

家と窯場の間にそびえ立つ樹高15mを越えるコナラは幹をへし折られ 宙ぶらりん状態。

成長が山一番早いミモザは支柱ごとひき抜かれ根が浮いています。

毎台風ごとに倒木する敷地隣の杉林からは今回3本の杉が 寝ころがされています。その他ざっと見える限りでは10数本幹半ばでへし折られているのを確認、手入れのされていない杉が風にめっぽう弱いということを如実に露呈している様は、日本の森林が抱える諸問題の縮図を観る様でなんだかモノ悲しいです。
この台風一過の後始末をしながら感じたことは、 へし折られた枝や幹というのは弱きものだということで淘汰されたモノなんだ、残ったものが強者で折れたものが弱者なんだということ。 自然界ではごくごく普通に行われる営みの一部に過ぎないということ。 この樹の、この樹形好きだな!なんていうこちらの想いや感傷などなんの意味もないということ。 耐えて存続するか、敗れて朽ちるか。 ただそれだけのことなんだ、そんなことを感じました。
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