とびらのムコウ
仕事場のほぼ中央にイカツイ扉があります。 開口寸法は広いにもかかわらず、その存在があまりに希薄で不思議な 扉です。
この扉を開けるとムロ(蒸す部屋)という小面積の部屋になっています。 蒸す部屋の名の通り、床の三和土に水を打つことで湿度の高い状態を長時間維持できる魔法の部屋です。 小面積で仕切っていることがミソなんでしょうが、高湿度維持の性能は 本当に優れています。例えば、ロクロ成形し終えた水気タップリのものをムロに入れておくと、1週間はそのままの状態を保ちます。 さらにビニールなどで包んでおけば3週間はもちます。 この特性を活かして様々な応用がきくわけです。 キズの出やすい土をゆっくりゆっくり乾燥させることでキズを出させない、 時間を掛け細工を施したい場合いじってはしまい出してはいじり、を繰り返せる、乾燥速度を気にすることなく思い切りサボれる等々。 特に最後の応用法はとても重要ですね。 まあ、とにかく非常に優れた性能の部屋です。
僕の場合、人に知られたくない秘めたる想いや風化させたくない思い出のあれやこれや!もここに仕舞ってありますけどね・・・・・。
・・・・・・・お後がよろしいようで。
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