見えぬ
窯の前方にある部屋から作品を詰め始めています。 最も多く薪を投入するこの部屋を「ウド」と呼び、景色の激しい焼けを得られる特徴が挙げられます。 薪を多く投入するということは、それに比例して灰も多くなるということで その灰が作品に降りかかり、やがて灰の融点に到達すると作品の表面を溶けた灰が流れる、という具合です。 従って、多くの方がイメージされる焼き締めの代表的な焼きは、このウドから生み出されるのです。

窯詰めに際して、気を付けることが幾点もあります。 ある偏った作品の詰め方をすると、炎の流れも偏り極端な温度差が出来てしまい全体を上手く焼き上げることが難しくなります。 また、後ろの部屋に通じる空間を確保し過ぎても、しなさ過ぎてもよくありません。バランスよくかつ、よいあんばいに詰めて行く加減が肝要なのですが、僕はまだその感覚が摑めていません。 炎がどう走るのか、また走りやすい箇所をどの程度ブロックするのか等々分からぬことばかりです。 先天的な窯の癖を知り、焼きあがった結果を検証しながらあんばいを摑んで行く他方法はないようです。
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