が大事
粘土の塊(原土)を機械(粉砕機)で一気に砕く方法の他、金槌でコンコン砕きながら石や砂分を手で除きつつ土の組織を壊しすぎないようにする方法があります。 粉砕機は大量かつ、均一な粘土を短時間で作るのに適します。 一方、金槌を振る手砕き(手より)は特徴のある土のその味を引き出したい場合に限ります。手間が掛かる作り方なので少量生産になります。 各々が持つ土の特性が豊かに出せる手砕き方法で粘土造りをするのが理想ですが、それをしていたら一窯分で必要とする粘土造りに6ヶ月は掛かってしまうでしょう。 その時間を掛けられないので、便宜上粉砕機を使い時間短縮をしているのが本当のところです。

手砕きした土の断面です。 塊をスライスして手砕き作業の時に除ききれなかった石や砂分を取り除いている最中です。 親指と人差し指で粘土をつぶしながら石のありかを探ります。 大部分は薄い灰色ですが更に薄い灰、濃い灰や黄土が混在しています。この色目の違いは性質の違いであり、ある焼き方をした際に特徴のある焼け味になる可能性が高いのです。 その他、手砕き粘土で造った作品は手触りがまろやかなのも長所といえるでしょう。粉砕機の土は尖った感覚、手砕きは角を感じない感覚、そんな違いがあるように想います。 ですから、直接口を添える器には手砕き粘土を使いたいものです。 手間を掛け、思い入れ豊かにやってもその効果が顕れにくいのもまた事実なんですが・・・・・ こういった地味な作業の積み重ねが大事なことなんだ!そう自分に言い聞かせていますが、あまりに時間があっという間に過ぎ去っていくので すこーし焦る気持ちが付きまとうんです、こんな作業の日は。
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