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六地蔵山坊主

Author:六地蔵山坊主
 お蔭様で第4回の窯焚き、窯出しを無事済ませることができました。
遅々とした動きですが、確実にに前進している・・・そんな実感がじわじわ湧き上がっている昨今です。
春の窯に向け再始動します。



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本格的始動

       規模はまるっきり違うけど


 車で10分強走った隣町に
圏央道が通ります。
東京湾横断のアクアラインと直で繋がり
隣町を通って成田、利根川を越えてつくば市へ、
まあ壮大な計画ですこと!

 茨城地域の進捗具合に比べ
ずっと遅れをとっている千葉地域。
あちらでは一部開通したというのに、こちらは
土地の買収さへおぼつかないようです。
ホントに繋がるんかいな!と疑いの目を向けていましたが、
買収の済んだ区間の工事が進んでいる様子を
目の当たりにすると、計画の現実味がぐっと増して来ました。


DSC03087.jpg


 おー!後ろの山はこれから削るのか!
頑張れー、千葉地域!


 こちらは、ささやかなる始動です。
乾燥を終えたやきもの用の粘土を砕き始めました。


DSC03090.jpg


 容量100ℓの漬物樽、安価で丈夫。優れものです。
これに粘土を貯めてゆきます。
砕いては水に浸し、浸しては又砕き。

DSC03091.jpg

 砕く前の固形の原土は一見単色に見えるのですが、
砕いてみると幾つもの色味が集まり個体を形成していることが
分かります。
この粘土は砂を多く含んでいます、が
それを個性と捉え、それを活かせるようにしたいものです。

 これからしばらくは、地味なこの粘土砕きが続きます。
でもこれこそがとても大切なる工程、なんです。
地道にやってゆきましょう。



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記憶の記録  14

         2005・初夏


 杉花粉の飛散(悲惨)が落ち着くにつれ
照りつける陽差しが強くなってきた。
さあ、夏だ!

 出産を済ませた妻が赤ん坊を抱えて帰ってきた。
それに伴い、我が借家に泊り込みで仕事をしてくれていたU君が
気を利かせて自宅からの通勤に変えてくれる。
彼の自宅は利根川を越したあちらである。
遠い。毎日の通勤本当にご苦労様でした。

 さて、山の現場は・・・
外壁材のペンキ塗りを地道に続ける父が
全ての材の表裏を塗り終える。
どうもありがとう!オヤジ。

 U君は引き続き内部を仕上げて行く。
彼の持つ優れた美的センスによって納まりの美しい
内装へ変わりゆく。 
外部は透湿防水シートの2層めを貼り終え、
外壁材を張り始める。

DSC00631.jpg


 白いシートを濃茶の材が覆ってゆく。
けれども、なかなか進んで行かない。
想像していたよりもずっと難しい。


DSC00713.jpg
 

 それでも毎日少しずつ進み行き
ベランダ以外全てを張り終える。
雨樋を板金屋さんに付けてもらう。
この頃、内部の木工事もだいぶ施工が進み終盤に差し掛かる。


DSC00704.jpg

 足場を取り払う前に、窓枠周りのコーキング打ち。
足場をばらしたら玄関庇を張り出し、木工事が終わる。
外部の配管は設備屋さんにがんばってもらおう。
電気屋さんの仕事はまだだいぶ残っている。

 内部は漆喰塗り、フローリングのオイル塗り、三和土の土間打ち
等僕の仕事はタップリある。
急がず焦らず丁寧に仕事を進めるU君を、僕も見習おう。





まさお?

                2ッのその後


 窯屋根のたもとで年々増殖中の、遅咲きあじさい。
只今2分咲き、といったところでしょうか。
去年は8月半ばにはほぼ全てが開花したのに、
今年は堅く口を閉ざしたものが多勢です。
このままでは、彼岸の花と共に開花するあじさいになってしまいそう。

DSC03081.jpg 


 一方、登り窯は。
叩き道具がカーン!と撥ね返ってくる程硬く、乾燥してきました。
細いヒビは縦横に走っていますが、割れ目にペースト状の
粘土を埋め補修しながら様子をみている昨今です。
乾燥の進んでいる箇所は、淡い色になり
遅れている箇所はまだ濃い色です。
全体が淡い色になるまでには、まだまだ時間が掛かりそうです。


DSC03079.jpg


 先日の大雨で水が進入してきた
窯後部の法面全てを覆うように、シートを張り出しました。
このシートの真下には煙突があります。
窯を焚く時には、その煙突から3m位の高さまで
炎の柱が立つでしょうから取り外しの出来る屋根でなければいけません。
 先日の様な雨に耐え得るのか?
不安はありますけど、まあこればかりはその時になってみない事には
分かりま千まさお。




まだなの?

       山の先輩住人


 僕ら一家はこの夏を越せば、
この山の四季全てを体感したことになります。
つまり、まだ山生活の1年生ってコトですが、
同じ敷地に既に山生活3年生も暮らしています。

 3年生とは僕の両親です。
山の暮らし、とは無縁の環境で過ごしてきた両親が
60歳を過ぎてから山に生活拠点を置くようになろうとは
想像だにしていなかったことでしょう。
気候温暖な住み慣れた地で、悠々自適生活を
送ることが自然な道筋だったでしょうが・・・

 僕の、やきもの屋になるんだ!計画、を
様々な葛藤と闘いながらも、ずっと支え続けていてくれる両親。
登り窯を築く場所が決まったら、同じ敷地で暮らす事にこだわったのは
僕の方でした。
登り窯から排出される煙害を考えると
街中ではない人口密度の低い場所、それが土地探しの必須条件です。
と言う事は、向かう場所は山の中か田んぼに囲まれた田園地帯になるわけです。
であれば、これまでに両親が築いてきたであろう
生活基盤や身近な交友関係を、白紙とは言えないまでも、
それに近い状態にさせてしまう事を意味します。
後ろめたさを感じながらも
同じ場所で暮らす方向を、僕は望みました。

 何か深い考えがあっての事ではなく、
ただそうするべきだ、という僕の思い込みでしかなかったのですが・・・
幸い好い場所と好い人にめぐり合い
現在の平穏なる暮らしをそれぞれに営んでいます。
山のことに全く疎かった両親が、山生活3年を経て
山の管理を全てこなす、山管理人へと変貌を遂げました。
朝早くから芝を刈り、草を払い、落ち葉を集め、畑を耕す。
気持ちよい風の吹く時間には、お気に入りの場所で夫婦揃ってお茶
を飲む、そんな姿を目にすると思わず微笑んでしまいます。

 すっかり山に馴染んだ両親は、しっかりと長柄な人になっています。
 
 ここに暮らし、本当にヨカッタ!
そう両親が想っているかは定かではありませんが
確かにいえる事は
息子よ、早くやきもの屋になりなさいよ!
と感じていることでしょう、 ね?





ナマイキ言いますが

       立ち位置


 ジージー、ヒョヒョヒョヒョ、スーイッチョン、キー。
窓辺付近に身を置けば
耳を澄ますまでもなく、夜を彩る
虫の鳴き声に包まれる。

 網戸では薄ら寒く感じるほど季節が進みました。
山は一足早めに、来たる季節の訪れを気配で知らせてくれます。

 
 わが町の町長選挙投票日だった今日。
何気なく撮った写真に、この町の選挙活動模様が
写りこんでいる気がしました。

DSC03078.jpg 


 束ねる者、束ねられる者、束ねきれない者多数。

根付いた位置が少し違うだけで、
その立場が変わってゆくのでしょうか。

 束ねられる事をとても窮屈に感じ、
それらから逃げ廻ってきた自分ですが、何かに束ねてもらって
いないと心もとなく感じてしまう気持ちも、
最近解りかけてきたように感じます。







治癒力

       新陳代謝


 爪がよく伸びる。
 汗をよくかく。
 切り傷、打ち身がすぐ治る。
 前頭葉以外の毛髪があっという間に伸びる。

 医学上で言われる新陳代謝、とは違うのかも知れませんが
自分の感覚で表現するなら、自分はすこぶる
新陳代謝が好い人間なのではないかと思っています。
いくつか思い当たる箇所を先に挙げましたが、
これって良い事なのかどうかが定かではありません。

 何もかもフル回転機能、
生き急いでいる感があってあまり好きではないんです。
そんな事を感じる時意識して腹式呼吸をして、ゆったり生きたいんです
よ、僕は!なんてスロウな自分を命の番人に見せつけようとしたりしますが、きっと何の意味もないことでしょう。
まあ、そんなのはどうでもいいとして・・・

 昨晩の出来事。
我が家の愛犬ロクと近くの山でジョギング散歩。
道を外れてガサゴソ草むらで遊ぶロク。
しばらく間を置いて<キャン!>
後方で、ロクの大きな身体には不釣合いな、か弱い鳴き声がした。
よくあることなので気にせず走り続けていると、案の定
何事もなかったように僕の足元へ寄り添ってきた。

 明るい場所に出てリードを着け、帰宅。
少し元気がないことが気にはなったが、そのときは
深く考えずに小屋へ入れおやすみなさい。

 3時間後、ふと気になりロクの小屋へ行って見ると・・・
顔が膨れ上がっているではないか!
よく見ると鼻先に2つの傷がある。
蛇か蜂か判別出来ないが、この腫れ上がり方は毒を持つ
生き物にやられたと思った。
真夜中であったから翌朝に病院に連れて行く
として、それまでの時間は手の施し様が分からないので
ただ付き添ってやることしか出来ない。

 僕は出稼ぎ仕事なので両親に病院へ連れて行ってもらう。
診断は、マムシに噛まれたのでしょう、とのこと。
母が知らせてくれる。
マムシ、・・・・・やっぱり。
で、命は大丈夫なの?
大丈夫だって。マムシにやられた犬がよくこの病院に
来るそうよ。

 そんなものなの?
マムシだよ?犬より大きい人間でも血清を打たないとヤバイっていう
あのマムシに噛まれて平気なんだ?

 普段感じる事のない、犬=動物ということに考えが至った。
人間が治療にあたらなくても、自らの体内で
毒に対抗する抗体がしっかり闘っているのだ。
 自然治癒力。
傷つけられても、毒牙にやられても自己で処理してしまうのだ。
すごいやつだ。普段悪さばかりをする、ちょっと間抜けな
あのロクが、とても頼もしく感じた。

 僕の新陳代謝なんて、全く彼の足元には及ばない。
今も体中の力を集結させ毒と闘っているのだろう。
さっき久しぶりにいつもの雄たけびが聞こえた。
腫れも元気も回復しているようだ。
すごい回復力、スバラシイ。




記憶の記録  13

       2005・晩春


 断熱材が吹き込まれ壁、天井が淡い黄色に包まれた。
家の中に菜の花が咲き乱れたよう。
写真に写る勾配天井に仕上げる部屋の露出する部材、
梁、母屋、母屋束などを柿渋原液で塗りこむ。


DSC00616.jpg


 窓枠も全て柿渋を塗ったが、これがいい感じだ。
杉の安い材を使い回ししたのだが、陽に晒される毎に
深みのある色合いに変わってゆく。
抗菌防腐の効果が見直され、近年需要も高まってきた柿渋。
独特な匂い、が苦手という方が多いが2日ほど我慢したら
どうってことはない。
後はどんどんいい色へ成長してくれるのだから、少しの辛抱だ。
 
 この柿渋に慣れ親しむTちゃんが主に塗ってくれた。
彼女の父親が柿渋を好んで使うそうで
日常この匂いを嗅ぎ慣れていたそうだから、苦しむことなく
楽しそうにヌリヌリしてくれた。
しかも丁寧に、上手に。
ありがとうね、Tちゃん。


 そして次、表面が銀色に光る厚紙を天井全てと
西日の当たる2階の壁に打ち付ける。
これは断熱材の役目をするもので、
夏の強烈な日差しを受ける屋根から降りてくる熱を
遮ってくれることを期待して施工してみた。
効果は未知数だったが、この夏を過ごしててみて屋根裏の
温度が想像していた数値程高くなっていないので
効果はあったと感じている。
この銀色紙は棟梁U君からのいただき物。ありがとう。

20060815221822.jpg


 天井は空気層を設けて内部に施工。
壁は外壁を留める胴ぶちに打ち付ける。
この上に2枚目の透湿防水シートを張りいよいよ
僕の大仕事、外壁材張りが始まる。


DSC00572.jpg


 U君は僕の面倒を見ながらも
内部の石膏ボード張り、床フローリング施工などを頑張っている。
もうそこまで夏は来ている。
暑い夏になりそうだぜ!



 



一週間の唄

       なんとなく・・・


    月曜日は月を眺め
 
    火曜日は炎に語りかけ
 
    水曜日は雨に打たれ

    木曜日は薪割りをして

    金曜日買い物に出掛け
 
    土曜日は粘土に戯れ
 
    日曜日は家族と遊ぶ

                   らららららららーらーらー

  なんてね!

   明日も頑張ろっと。

 
 



日向ぼっこ

       そこでいいの?


 今週は出稼ぎ強化週間。
窯がひとまず落ち着いたこともあり、途中抜けさせてもらっていた
現場に通っています。
長い休みを頂き、本来の自分の仕事に没頭出来ました。
寛大なる施主様に感謝、であります。

 太陽が真上から照りつける昼過ぎ、
あまりの暑さに根性が萎え日陰でサボっていると・・・・・
カンカンに熱くなっている筈のタイルの上で
熱に強いとは思えないモノ達がジッとしています。


DSC03075.jpg


 まあまあ、瑞々しい柔肌を陽に晒して・・・
日焼けしたいのかな?
色の濃い肌をした男がいいわ!なんて彼女に
言われたのかい?
まあ、頑張りなさいな。


 


DSC03076.jpg

 やせ我慢カエル君から30センチと離れていない所でも・・・
カマキリ君はいいとして、
青虫君、君はそこでいいの?
熱いだろうし、恐いだろうし、助けようか?
 ほっといて

 そんな声が聞こえたような、聞こえなかったような。
まあいいさ。
同じ色したモノ同士、仲良くなさいな。






米こめ派~

         ごんごう


 稲穂が頭を垂れている。
この辺りでは稲刈り時期、秒読み段階。
場所によっては既に刈り終えたところさえあるほど。

 僕は無類のお米好き、である。
20歳代の頃は一日で5合をたいらげていた。
しかも昼夜の2食で。
その頃を思い返すと、それだけでゲップがでる。(失礼!)

 20台半ばからやきもの弟子になった。
それからである、異常なる食欲がわいて来たのは。
朝はアパートを出る5分前に起き出し、まず一服。
落ち着く間もなく台所に立ち、炊き上がりホヤホヤのお米を
ゴッツイ弁当箱に詰め込む。約2合。
おかずは・・・レトルト袋2ヶ。以上。
部屋を出る。
へ?顔を洗ってない?歯を磨いてない?朝食をたべていない?
そんな細かい事は気にしちゃいられない。
そんなことより、さっき詰めた昼に食べるお米を持ち忘れていないか、
そっちの方が大きな問題、なのである。僕の場合。

 昼、ペロッとたいらげる。
お米がおいしければ何でも旨く頂ける。

 夜。
弟子の帰り時間は遅い。
11時頃帰宅。
それから夕飯、どんぶりにドドーン!とお米を盛り上げる。
これが気持ちよいんだなー。
幸せを感じれる。
おかずは、基本は納豆、豆腐、キムチ。
これにコチジャンを絡めた豚肉たっぷり、野菜すくなめ炒め。
麻婆豆腐、チンジャオロース、焼き魚。
これらを日替わりで作る。
とにかくお米をおいしく頂くための、厳選されたおかず群。
 味噌汁?漬物?いらない、いらない。
お米とおかず、これだけでよし!
釜に残っていた3合をペロッとたいらげる。

 これが嘘偽り一切無しの日常食事模様である。
ほぼ8年こんな食生活をしていた。
・・・書いている本人も呆れてる。
こんな恥を晒そうと思って書き出した訳じゃなかった。
ただ、お米が大好きで毎食おいしく頂いていました、的な文章
にする筈が・・・・・ま、まあいいか。

 とにかく、お米を作って下さる皆さん。
今でこそ頂く量は減りましたが、お米が食の中心であることに
変わりはない自分の食生活です。
食べるばかりで作らない食いしん坊の自分ですが
どうぞこれからもおいしいお米を作ってくださいますよう、
よろしくお願いいたします。(頭を垂れる)




半径1km

               つながり


 僕らが暮らす山を円の中心にさせてもらうと(自己中心型の見本・・・)
半径1kmの
界隈に9軒の家屋が点在してあります。
ここ数年で6軒の家屋が増えてこの軒数、なんですね。
もちろん僕ら一家も新参者のひとつです。

 この狭い範囲の界隈のおはなし。
この山がまだ売りに出ていた頃、僕ら一家を含め数名の方が
ここに興味を持っていたそうな。
その中でも特にここが気に入った2組の人同士が
この山を折半して購入しよう、という話になりかけました。
1軒では山の管理が行き届かないだろうから・・・
ということでの提案だったと記憶しています。
が、こんもりした山をどこでどう分けるか?
双方に平等たらしめる区切りができるのか、そんな難題にぶつかり
早々にその案が消えて行きました。

 そして僕らが購入させてもらった訳ですが、
その折半案のお相手さんも、時期を隔ててすぐご近所
に土地を求め今住まいをセルフビルドしておられます。

 もうひと方この山を見に来られ、
こんな山で暮らしたいんです、と仰っておられた
建築家のご夫婦もこれ又すぐご近所の雑木林を求められ
素敵な住まいに暮らしておられます。

 土地を介して知り合った方々が、こうしてご近所
に住まうようになった事を、なんだか不思議なご縁だなーと感じています。
想像するに、この辺りの雰囲気に魅せられた方にとっては
他の地では見出せないここ独自の魅力に吸い寄せられて
この界隈へ集まってこられたのではないかと、
勝手に思っている自分であります。

 それにしても、おもしろいと言うか素敵な方が
たくさん居られますよー、この界隈は。
この先皆さんとどんなお付き合いに発展してゆくか分かりませんが
何やら楽しい集いの場がそのうち出来るのではないかな、
なんて、これ又勝手に想像する自分です。







記憶の記録  12

       2005・春


 内部の施工にあたるU君が、当面目指す区切りは
壁の断熱材を吹き込めるようにする事。
そのために窓枠、間柱、壁下地など段取り好く施工してゆく。

 今更間取りの変更は出来ぬものの、
窓の高さ、天井高など居心地の好さを左右
すると感じる箇所の設定を慎重に決めてゆく。
特に1階仕事場の天井高と、2階住居の各窓の高さ
を決める事に時間をかけた。
 ゆくゆくここで過ごすであろう多くの時間を、どう過ごしたいのかを
頭に描き床に座っても、いすに腰掛けても
又立っていても、寝ていても外の景色が見渡せるように・・・
そんな思いを胸に抱き設定したっけなぁ。
天井高については、モロ自分本位の好みを優先。
狭く囲まれた空間を居心地好いと感じる自分の感覚、
それを具体化した。

 U君はこちらの希望に沿うようにと、
根気強く設定のやり直しに付き合ってくれた。
ありがたかった。

 そして、設備配管、電気配線の施工も進む。
僕は補強金具の打ちつけ、外部の防腐剤塗り、
父は外壁の防腐剤塗り。
それぞれ持ち場の仕事を進める。
この頃、杉林に挟まれるここはスギ花粉飛来絶頂期。
U君、僕、そして父、皆花粉症である。
ちり紙を鼻に詰める僕。
片時もちり紙の箱と目薬を手放さぬU君。
サングラス、マスクをかけばっちり予防している父。
三者三様ながら、皆苦しむ時期であった。


20060815221731.jpg


 分かりづらいが壁に断熱材が入ったところ。
この断熱材、素材は一般的に使われるグラスウール。
だけれども、吹き込み式なのだ。
柱と間柱の間にバージングラスウールを風圧で押し込む。
ここの場合、柱は3寸5分角(105mmの太さ)なので
その厚みに綿状の断熱材がぎっしり詰まっていることになる。

 建築に取り掛かる随分前のこと。
断熱材の選択にも時間が掛かった。
いろんな方法、素材があるし性能、コストなどを調べていくと
なかなかこれだ!という決め手がないのだ。
数多い建築材料の中で断熱材ほど議論の的になるものは他にない。
必要なし、という声から外断熱こそ最上の方法だ、という声まで。
数冊それらの比較論が書かれた本を読んではみたが、
結局知識だけは頭に入ったが
これにしよう!というものを絞り込むことは出来ずじまい。
そんな折、U君から声が掛かり彼の建築現場へ仕事を手伝いに行く。
そこでこの断熱材の性能を体感した。
U君もこの断熱材を施工した現場は、夏冬ともに
過ごし易いよ、と太鼓判。
 当然コストはそれなりにかかるのだけど、
夏は自然の風と扇風機、冬は薪ストーブ一台で過ごそうと
している我が家では性能の確かな断熱材が不可欠。
そんな訳でこれにきーめた!

DSC00610.jpg

 壁施工の後、時間を置いて各階の天井にも吹き込む。
この断熱業者さん、茨城の水戸から来てくれたのだった。
完全に施工エリア外にも関わらず・・・。
仲介してくれたのはお馴染み、U君である。
感謝、感謝。



 



これから!

       スタンバイ


 
 なんか、やきもの屋の作業になってきましたなぁ。
いよいよ粘土造りです。
嬉しいやら、おっかないやら。
びびっている自分を感じ取っています。


 ここからがやきもの道のハジマリ、ですから。
臆することなく、今まで通りの心の持ちようで
体当たり!が出来りゃあいいのですが・・・。
変に構えてしまう自分がいます。

 こーではない、あーでもないと頭で物事を組み立てるより
体を動かし、汗かいて、夢中になってもがいてみれば
やるべきコトが見えてきていた、今までは。
これからもそうなるのだろうか?
分からないけど、他にコトの進めよう引き出しが
あるわけじゃなし、自分の感覚を頼りにしてやっていってみよう。
    
 そう決めた。

DSC03056.jpg 


 これが粘土です。
田んぼの下の層を掘り出したままの原土、とも言います。
粘土分の他に、砂や石、時より藻(も)などが入り込んだ
プリミティブな状態のものです。
この塊を砕き、砂、石を可能な限り取り除き
粘土の純度を上げてゆく作業を土造りと呼んでいます。

 粘土が少し湿った状態なので、
乾燥を待ちつつ段取りを整えてゆきます。

DSC03057.jpg


 砕きの専門家。
                     スタンバイO.K


 






かんなでシュ!

       ひと皮むいて


 仕事場の中心にデーン!と鎮座する作業台。
天板となる杉60mm厚の乾燥板。
天板を支え、物入れの用途も兼ねる下台。

 昨日までは、存在感タップリだけど
本来の
役目を果たしていなかった作業台でした。
天板の仕上げが出来ずにいたため

下台に天板を載せただけの状態だったのです。
荒く挽いた板の表面を
鉋(かんな)がけをして滑らかにしないことには固定出来ません。

 鉋といっても、素人の僕が扱える電気鉋のことですが
買うと高価な物なのでどうしたものか、と手をこまねいていました。
そんな折、以前から何かとお世話になっている
共栄ハウジングの吉田さん一家が、新築工事の施工に
近所まで来ておられるのを思い出し、相談に伺ってみると・・・

 快く道具と場所を貸してくださる、との返事。
ほんといつも助けてもらってばかりです。
早速天板2枚を持って現場へ向かいました。

DSC03044.jpg      


 左側の赤い肌が電気鉋を当てた方です。
元は右側のような色をしていたのに、ひと皮めくると
こんな瑞々しい肌をみせてくれるんですねぇ。

 2枚共鉋を当て、多少段差の出来たところは手鉋で削り
縁も電気丸ノコで斜に落とし、すっきり仕上がりました。
よく見るとアラが目に付きますが、まあいいでしょう。


DSC03052.jpg


 持ち帰り、下台にビスで留めペーパーを掛けて、はいお終い。
こうしてようやく仕事場の中心が落ち着きました。
中心が決まると妙に心も落ち着くようです。

 共栄ハウジングの皆さん、どうもありがとうございました。
お蔭様で、明日からでも作品を造っていけそうです、が
ざんねん!まだ肝心の粘土が無いのですー。
でもそのうちこの作業台が大いに働いてくれることでしょう。


DSC03054.jpg

 ここにもひと皮むいて、立派な姿に生まれ変わった者がいました。






その後

                よい 感じ


 うぅー、一日中蒸し風呂に入ってるような感じ。
普段、夕方になれば吹く癒しの風も今日は無し、でした。
室内の暖められた空気が風に乗って吐き出されぬこんな夜は、
扇風機だけが頼みの綱・・・
ですが、うぅぃーんと首を振る音さへ暑苦しく感じてしまう始末。

 さて、窯のその後ですが
被せた粘土の乾燥がだいぶ進み、多少引き締まって見える感じです。
毎日眺め、触り、道具で叩く。
日々粘土を叩き締めてゆく事で、粘土と接面している耐火レンガ
へ喰い付いてゆく感触がこの手を通して感じられるようになりました。
解りやすく言えば、異なる素材同士が仲良くなっていく様子
が伝わってくる、そんなところでしょうか。


DSC03032.jpg

 この数日間で、多くの方が窯の見学に来てくれました。
その方たちが窯の形状について、ポロッとこぼす感想。
○○みたい・・・。
いろいろな形容で表してくれます。
人それぞれ連想するものの違いに面白さを感じます。
 爬虫類っぽいよね。
 なんか、セクシーだね。
 海の中にこんなのいそう。

 そんな感想を聞きながら、
そー言われてみればそんな気がしてしまう自分でした。


DSC03033.jpg

 金子みすずさんの詩に
<みんなちがって、みんないい。>
そんな言葉があるそうです、が本当にそうだと思います。
世界中の人々がその気持ちを持てれば・・・・・。


DSC03031.jpg


 みんなちがって
 みんな いい

 よい言葉だなぁ。










つかず離れず

       唯一のお隣さん


 山に暮らす僕ら一家にとり、心通い合う心強い存在が居られます。
山を愛で、地を耕し、生活を楽しまれて営む彼ら。

 ほぼ同じ時期にこの山の魅力を感じ取り、
この山への移住を目指し、お互いを六地蔵開拓団と呼び合い、
そして協力しあって共に歩んできた仲間。
 T夫妻。
下草刈、伐採、整地、建築と、常にお互いの進捗状況が
絡み合いながら、生活基盤を整えてきました。
僭越ながら、猪突猛進型の男組と、縁の下の力持ち女組。
年齢の差こそあれ、似た者同士だと感じます。

 陽が昇ると共に作業に取り掛かり
陽が暮れると体を休める、そんな自然の摂理を会得している夫妻。
明るいうちは猪、ではなく象の様に力強く黙々と作業をこなす夫。
その後姿を微笑みながら眺め、そして手助けをする妻。
本当に良き組み合わせのお二人。
困難と思える作業でも楽しみながら乗り越える、その姿に
僕らはどれほど励まされたことでしょう。

 めでたく山の住人同士になれた今も、つかず離れず
誠に好い関係を築けています。

 ありがたき隣人さん、です。



記憶の記録  11

         2005・晩冬


 上棟が済み、続けて板金屋さんに屋根を葺いてもらう。
ガルバリウムの瓦棒葺き。
屋根を葺いた直後に大雪が降る。

 何かとお世話になる協力の及川さんから紹介して頂いた
朝倉板金さん。
上棟後、週間予報で大雪の可能性ありとの事。
その予報を知った朝倉さんが、段取りを繰り上げこの現場へ駆けつけてくれた。
アスファルトルーフィング敷き詰めに始まり、
瓦棒施工、棟換気取り付け、薪ストーブの煙突取り付け。
6人の職人さんを投入、手際好く仕事を進め1日半で終了。
 案の定、翌々日には大雪が降る。
お蔭様で、金属屋根に守られ躯体の木材が濡れずに済む。

 この頃、ガルバリウムの在庫が薄く、行き着けの金物屋さんに
無理を言ってどうにか希望の色を探し出してもらった。
ただ、希望する0.35mm厚の在庫がどこにも無く、
少し高価な0.40mm厚しか入手出来ないとの事だったが
結果的にはこれでよかった。
0.05mmの厚みの違いで耐久性にかなりの差が出る事が
後になって解ったから。

 この朝倉板金さんには、建築後半の樋工事もお願いした。
信頼出来る職人さんであった。

 大雪が溶けた頃、いよいよ大工の友人、U君が合流。
ここからしばらくの間、二人での作業が続く。
寒さが和らいで、日中は春間近と感じる陽気に包まれる。
この頃、身重の妻が里帰りする。
元気な赤ん坊を産んで欲しい、ただそれだけを願い
妻の実家へ送り出した。

 夕方まで建築、その後はアルバイト。
深夜家に帰ってから、眠そうなU君と明け方近くまで建築の打ち合わせ。
早くねなさい!と言うであろう妻が居ない事をいいことに、
いつまでも建築談議が尽きぬ日々であった。
             


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 一つ一つを打ち合わせしながらの作業。
時間は掛かったが着実に進む工程。
この頃、外壁材となる杉の板の防腐剤の重ね塗りを
父が一手に引き受けて、黙々と塗り進める。
張り付け前の塗りなので、表裏隈なく3度塗りしてもらう。
これで、腐りを遅らせることが出来るはず。

 外壁の色にこだわった僕と妻。
山を背景に建つ家なので、景色に違和感を与えぬ色、
しかも二人が好きな色を、という事で選択に時間が掛かった。
単色では好きな色が無く、同一メーカーの防腐剤3色を
配合して好みの色を作った。
父に手間の掛かる表裏の重ね塗りをしてもらい、満足出来る
外壁材となった。


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 下屋の躯体の防腐剤塗りをする僕と、
邪魔する事が仕事の愛犬ロク。

 U君は、彼の持分である丁寧かつ美しい仕事を
随所に散りばめながら、内部を施工中。





極楽気分

                頭はカラッポ


 遊び、食べ、寝た一日でした。
横浜に住む姉家族が山に滞在しています。
小学生の姪に追従するように、遊び呆けて日が暮れて・・・


 昼から町営の流れるプールへ。
先日の痛ましい事故の影響なのでしょう、監視員が
大勢見受けられました。
太陽さんさんプール日和。
多くの子供連れ家族が流しソーメンの様に流れに乗り
プカプカ浮いて、流されて。
子供の貪欲な遊ぶ欲求はとどまる事を知らず、です。
帰る頃には皆日焼け顔。
僕らはいったい何周したのでしょうか?

 帰ってからは早めの夕食。
長柄特産の涼しい風に当たりながらのバーベキュー。
どんなに暑い日でも、不思議と夕方になると心地好い風が吹く、
ここ六地蔵。ありがたい風です。

 しこたま食べた後は、お決まりの花火へ。
妻が姪のために見つけた、花火を10倍楽しくするグッズ
が大人の間で奪い合いに。
このグッズ、少し前に流行ったものらしいのですが、
見た目は単なるおもちゃのメガネ。

 暗い所でこのメガネを掛け発光体を見てみると・・・・・
あら不思議?
灯りの一粒一粒が全部キティーちゃんの顔に変身!
花火の飛び散る火花の一つ一つがキティーちゃんの顔になり
視界から消えてゆくんです。
これはおもしろい!
という事で、姪っ子の存在はどこへやら、
大人達で奪い合う人気モノになってしまいました。
動く灯り、例えば車のヘッドライト、花火などがお薦めです。

 そんなこんなで、頭カラッポ状態で遊び呆けた一日、でした。
さあ、明日からはネジを巻きなおしてがんばるぞー。


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窓掃除

       留守中の出来事


 いざ、トウキョウへ!の道中凄まじい雨が降った、らしい。
僕は知らずにいました。
車中で気持ちよく昼寝の最中でしたから。

 東京で楽しい時間を過ごし、帰ってきたのは9時頃。
自宅近くの道に差し掛かった頃、異変に気付きました。
車のライトが照らす先には・・・
道路上に散乱する木片、草、砕石、土。
それらを見て、ハッとしました。

 何度となく痛い目に遭っている大雨による被害の様が頭をよぎります。
車を停め、胸騒ぎさせながら一番気になる窯場へ。
電気を付け、ああ、やっぱり!
窯の最後尾、煙突の立つ急な法面から雨と共に土砂が流れ込み
窯場、窯の中が土だらけ。
実は前日に、以前から気になっていたその法面下に
石垣を積んだばかりでした。
その石垣を積んだ事で、これで窯場には水が流れ込まないな!
と安心していた矢先の出来事。
許容範囲を軽く超えた水かさだったのでしょう。

 その他にも、今まで流される事のなかった比重の大きい砕石
を敷いている面が4箇所、ごそっと持っていかれていました。
今日はそれらの片付け、樋の掃除、窯場の土を取り除く作業
に終始しました。

 そんな被害とは対照的に、大雨が一つの置土産を残していきました。
前日まで汚かった窓ガラスがきれいさっぱりに洗われていたこと。
はっ、はっ、は~~。
                                    ぐすっっ、








いざ、トウキョウへ!

                         長柄軍団参上!


 昼過ぎから写真家の友人、廣田泉氏の
写真展へ行って来ました。

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 正しくは
     広田尚敬・広田泉 写真展
      鉄道写真~二本のレールが語ること~

                           東京品川のキャノンSタワー内
                                                       キャノンギャラリー Sにて

 鉄道写真に情熱を注ぎ込む、
二人の生き様が写真を通して伝わってくる、そんな写真展です。
鉄道写真、と聞いてイメージする世界とは
大きくかけ離れた、いい意味で裏切られる体験でした。

 これから見に行かれる方の為に、詳しい説明は
省きますが、鉄道写真という概念を遥かに超えた作品展で
ある事はお伝えしておきます。
ですから、写真に興味を持つ方、アートの好きな方、
何か新しいものを探している方などは是非行かれてみては
いかがでしょう。
 正直に言えば、泉氏と知り合いになったから
行って見てみよう、と思った訳ですが・・・。
こんな豊かな世界を知る、知らないでは自分にとって大きな
違いだよなぁ、と感じています。
表現の手段こそ違え、モノを創り上げるための手順は
やきものと似ていますから。

 彼らの作品から感じられる撮る側の制約と自由。
こうでなければいけない、という決め事やこだわり。
既成概念を打ち破りたい。
いろんな感情にゆらゆら揺られながらも
流れる時間の一瞬を掬い上げる、その度胸と腕。
見習いたい事が、作品のそこここに漂っています。

 大きな刺激を頂いた東京での体験。
これからも彼らの作品に注目していきます。
彼らのホームページは、http://www.tetsudoshashin.com/


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 作品を見た後に、ソノ気になって撮った写真。
ブルースリーの映画を見た後
自分がとてつもなく強くなった様に錯覚する・・・・・あの感覚。
あんな感じの写真家気取りな構図でパシッ!

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  うっ、軽薄だな相変わらず、僕は。

 そうそう、長柄では絶対見ることのないモノ。

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 やっぱトーキョーはすげー、ところです。


 







 



記憶の記録  10

       2005・冬


 基礎が無事終わった。
予算の都合上、比較的低コストで済む布基礎
にしたかったが、建物の一部が盛土部分に乗り不同沈下の
可能性があるため、ベタ基礎を選んだ。
 ベタ基礎にすることで一つ懸案が持ち上がる。
床は三和土の土間にする都合上、
山の地盤からの湿気を遮断してしまうベタ基礎は向かない。
建物を守る上では余分な湿気が無い方が良いのだけれど、
基礎下の地盤から幾分でも湿気を呼び込む為に取った
苦渋の選択。
基礎のベースとなる150mm厚のコンクリート盤に
一平米に付き一つの穴を開けることに決める。
穴を開けたい場所にあらかじめボイド管を固定した。
そしてコンクリを流し込む。
 実際にどれ程の効果があるのか未だに不明ではあるが、
一階の仕事場の湿度を測ると50~60%で安定しているので
よし、としておこう。

 プレカットを終えた材木が搬入される。
高く積まれた材木を眺めて、初めて実感が湧いてくる。
本当に家を建てるんだなぁ・・・。

 無理を聞き入れてくださった、共栄ハウジングの吉田さんが
土台敷きに来られる。
息子さん2人も同行し、共に腕のよい大工さんだった。

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 続けて1階の柱を立て、
人力で持ち上がる桁、梁を架ける。
皆さん、力持ち。 


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 後日、吉田さん親子3名と仲間の大工さん2名、大型クレーン運転手1名の総勢6名での上棟。
ささやかなる上棟式だったが、この家の建築に関わる皆さんの
安全を心から祈った。
その後、屋根垂木流し、筋交い、間柱を入れ終えたところで
共栄ハウジングさんの仕事は終わりにして頂いた。

 本来家を建てる場合、依頼した工務店が一貫して施工に当たる
訳だが僕の身勝手な理由で、ほんの数日間だけの
仕事依頼を受け入れてくだすった共栄ハウジングさん。
又無理な相談に乗って頂いた協力の会長、及川さん。
本当にありがとうございます。

 共栄ハウジングの吉田さんの言葉をここに残したい。

 「せっかく夢のマイホームを建てたのに、ローンを返すため
家の人が夜遅くまで働かなくてはいけない。
皆が家にいられるのは寝る時だけ。
それでは哀しい。
なんの為に家を建てたのか解らないじゃないですか。
共栄ハウジングの共栄とは、施主も我々も共に栄えることを願って付けた名前です。」

 その願いを実現しようと日々経営努力をする姿、
僕はこの眼でしっか、と見させてもらっています。






  




祭り

       まわしを締めて


 南国土佐では、今日からよさこい祭りが始まったそうな。
夏の祭りは開放的な気分にさせてくれます。
それはそれでいいものですが・・・・・。

 岡山でのやきもの修行中、欠かさず参加した祭りがありました。
日本三大奇祭、のひとつ会陽祭り。
別名、裸祭り。
2月の第2週の土曜の深夜12時にはじまる
この祭りに8年連続で出ました。

 真冬の深夜にまわし一丁の野郎ばかりが
肩を組んで街を練り歩き、境内の社務から投げ落とされる
神木(しんぎ)を奪い合う祭りです。
傍から見れば、何とも阿呆な様の祭りなのでしょうが
参加する野郎共は、かなり気合を入れ真剣そのものの形相
で取り組む祭りです。
 なんせ、死者の出る祭りということで有名になったのですから。
たった2本の神木を10000人のゴツイ野郎共が
奪い合うんです。
境内はその時間だけ治外法権状態。
喧嘩だけが目的の野郎あり、やくざあり、何でもありなんです。
運の悪い人は最中に足をすくわれ皆の下敷きになり圧死する人、
首の骨を折る人。
 とにかく凄い祭りです。
仲間と真剣に神木を奪う事に熱中し、熱狂した祭り体験でした。
幸い大きい怪我をせずに通り抜けた自分です。

 岡山を去ってから4年が経ちますが、
毎年その頃になると祭りのこと、仲間のことを思い出します。

 もう一度出るか?
と仲間に誘われたら・・・・・
出てしまうでしょうね。
祭りの後の冷めやらぬ興奮と脱力感、あの味はあそこ
以外では味わえません。
 



記憶の記録  9

       2004・秋

 仕事場兼住居の予定地をユンボにて
整地しながら、設計の詳細を決めてゆく。
設計当初、2×4工法でのセルフビルドを予定していた。
この工法の利点である、素人でも施工可能な点が決め手になり
設計を進めていたのだが・・・住宅地より湿気の高い山での生活に耐え得る建物か?という疑問にぶつかり思案に暮れた。

 ほぼ設計が仕上がっていただけに、ここに来ての工法変更は
勇気のいる決断ではあったが、大工の友人の進めもあり、
在来工法に思い切って切り替えた。
となれば設計そのものも白紙に戻ることを意味する。
妻と連日設計を組み立て、図面作成にいそしむ。

 大工の友人にチェックしてもらいながら、ほぼ設計が固まる。
2004年が暮れようとしている。
ここからは地元にある建築資材全般を扱う、
株式会社 協力(きょうりき)さんの支援により設計詳細が滞り無く決まってゆく

建築に必要な各図面が仕上がり、
各業者の選定に入る。

 この頃、大工の友人U君が所属する工務店の仕事を
長期間休み、こちらの建築に当たってくれる段取りをとってくれる
ことになる。
正直なところ、2×4工法から在来工法に変わったことで
セルフビルドは難しくなり、どうしたものか思案しっぱなし状態。
そんな自分を見かねたU君が、泊り込みでの建築を申し出てくれたのだ。
僕や妻はおいおい、泣いた。

 ところが彼も抱えている仕事があり、こちらの着工時期を
遅らせないと都合が合わない事になり、又一思案。
前述の協力の会長さんに相談した。
U君がこちらに来れるまでの間、棟上げまでをお願い出来る
大工さんは居られやしないかどうか?
こんな無茶なお願いが通る筈無いと思いつつ
こちらの胸の内を聞いてもらった。
さすがに困惑の表情をされていたが、当たれる所は当たってみます、
との返事を頂く。

 数日後、そんな無茶なお願いを聞き入れて下さる大工さんが
居られた、と知らせてくださり
その方と顔合わせの場をも設けてくださる。
その方は、共栄ハウジングの吉田さん。
直接会い、こちらの失礼を詫びつつ日程が決まる。

 2005年冬、いよいよ基礎が始まった。

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 施工に当たったのは、
両親宅の建築時にもお世話になった、田辺工務店。
その丁寧な仕事振りに感心し、お願いした方達。
とても気の良い、腕の立つ職人さんたち。

 こうして着工に漕ぎ着けたのだが
まあ、本当に面倒見の良い方、懐の深い方ばかりに出会い、
運のよさだけで突き進む自分であった。




拠り所

                        扇の要


 窯がようやく落ち着いた日から2日間、雨模様です。
自分の心も落ち着いたのか、一日の時間の流れにゆとり
を感じられるようになりました。
時折強く降る雨の合間、合間にしとしとと、いい感じの雨脚具合
の時間がやってきます。

 そういった雨に、感傷的な気分にさせられたのでしょうか・・・
過去のいろいろな出来事が頭をよぎって行きます。

 この長柄町の存在を知り、
ここを拠点に窯を築く為の土地探しをするようになった4年前。
それ以前にも約4年間に渡り土地探しをしていました。
岡山にいた自分に代わって、両親が精力的に
情報を集め、物件に足を運び続けてくれていました。
それでも、なかなか意中の土地に出会えぬ経緯があり、
そうこうしてる間に岡山でのやきもの修行を終えた自分が
ここ、長柄に棲みついたのをきっかけに、
今住むこの山と出会えた次第です。

 当時棲みついたアパートの隣に空家のログハウスがありました。
数日後にはそこに東京からご夫婦が移り住む予定になっている、
とお世話になっている不動産屋さんが言うのです。
そのご夫婦は楽しい方だから越されてきたら、挨拶に伺うといいですよ、
とも言われ知り合いのいなかった自分は
その日を待っていたのでした。
3日後のある日の夕暮れ、春の爽やかな風に乗って
イーグルスのホテルカルフォルニアが耳に届いてきます。
ああ、引っ越されてきたな。

 この曲をログハウスで大音量で聞きたいそうですよ、ご主人は
と不動産屋さんから聞いていたので、それが引越し終了の合図
になったのです。
 その翌日からご夫婦とのお付き合いが始まり今日に至ります。
僕の家族にとって、生活に潤いと充足感をもたらしてくださる
このご夫婦。
今では住まいのログハウスを、手作り雑貨のお店に
仕立て直し、多くの人々へ喜びを与える空間を営んでおられます。
http://www.logbea.com/

 僕ら近所の人間の溜まり場でもあり、
人と人を結びつける社交の場でもあるこのお店は
店主の魅力ある人柄と気持ちのよい立地とが相まって、
長柄有数の憩いの場となっています。
 まさに扇の要となる存在です。

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 雨に打たれる窯場。
この窯で焼く作品がそのお店に
並ぶ日が来るといいなぁ。


 






納得だぁ

                これでいいのだ!


 昼過ぎに窯の粘土被せが終了しました。
長い期間レンガむき出し状態でしたが、ようやく服装を
まとった本来の姿へと戻りました。

 ・・・思えば
ヒビの打ち消し作業に追われていたのが、去年の11月。
埋めても埋めても翌朝にはパックリひび割れて
どうしたものか、と途方に暮れていたあの頃。
やり直そう!と決めた今年の初め、から早8ヶ月も経ってしまいました。
 けれどこうして粘土を被せ終わり、振り返ってみて感じる事は
手間と時間の掛かったこの一連の作業をしたことで、
ようやくこの窯が自分に馴染んだなぁ、って気がします。
ん?逆かな。
僕が窯に馴染んだ。そうです、こっちです。

 ほんの少し負け惜しみが混じり込んだ感想ではあるけれども、
この山で掘り出した粘土を使うことにこだわり、
こうして形が出来上がったのですから、よし!という感じです。


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        窯修復レシピ
 長柄粘土   1t、
 鉄鋼スラグ  5t
 水        たくさん
 セメント     微量
 愛情      ありったけ
 励まし     てんこ盛り(ありがとうございます。)                                                            
                          
                             以上
 
 明日からは叩きの日々がしばらく続きそうです。

 今夜の月はとても冴えています。
      
 いい夜だなぁ。  
 



おおっ!

          た、足りない!


 最後尾まで足りると思っていた粘土が
ほんの少し足りませんでした。
もちろん、練り合わす材料はまだたくさんあるのですが
練る音が大きいため、夜は控えているので
今日はここまで。
最後の仕上げは、明日に譲りましょう。


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 最後尾から見下ろした図。

 今日この窯を、友人の写真家が撮りに来てくれました。
彼の撮る写真の凄み、を知っているので
今のこの窯をどんな角度で、どんな表情に写し出すのか
とても興味深く感じていました。
早速、彼のホームページ上の日記に
載せてくれています。
自分が日々載せる窯の写真の数十倍もの臨場感、質感
を表現している写真の数々です。
http://diary.tetsudoshashin.com/?day=20060806


 こんな写真を自分で撮れたら、なんて幸せだろうな!
そう感じて止みません。


 



粘土積み、のちたーまやー

       あと、少し♪


 さあ、最後尾の煙突が間近に迫りました。
手間の掛かる横出入り口の周りが終わり、
残すは窯本体の最後の部屋の上部と、窯と煙突を結ぶ煙道
の2箇所。


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 明日粘土を被せ終わり、仕上げの行程叩き締めへ移ります。
ヒビの出た周りはその都度叩き、塞いできたこれまででしたが
これからは、全体を隈なく叩きまくる段階です。


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 上のものが叩きの道具。
それと、我が手の平。
何といってもこの手の平が最高の道具になります。
やんわりした曲線や、窪んだ箇所は手の平以外では
上手く叩けません。
既にパンパンに張った手ですが、最後にもうひと仕事してもらいましょう。


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 今日は早めにケリをつけ
九十九里の海岸へ花火を観に行きましょう。
友人の知っている穴場で味わうたーまやー、は最高でした!
波を近くに感じながら、目の前で花火が炸裂。
寝転びながら冷えた飲み物片手に、蚊取り線香を傍らに。
最高のシュチュエーション。
よい時間でした。楽しいひと時でした。
これからは毎年恒例の花火大会となりそうです。
ほんまモンの、穴場情報御提供どうもありがとう。

 さあ、明日もう一頑張りだ。






もう一息

               ・・・に見えるけど


 暑く、蒸す一日でした。
外仕事の皆さん、お疲れ様でした。


 さて、窯の粘土被せは順調に進んでいます。
強い日差しが直接窯に当たりヒビを作ってくれちゃいますが、
それはまあ、ご愛嬌でしょう。
少しくらい、これぞ夏!って日がなけりゃあいけません。


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 ヒビを塞ぎながらの作業。
写真で見るとレンガが残り少し、に見えますが
頂点の向こうにまだ2mあるんですね。
あと2日は掛かりそうです。


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 本日のお客様、一羽のふくろうと二尾の鮭。


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 分かりました?


 





近くに寄れば・・・

       ありよう


 作業に没頭し、ふと目線を逸らすと
視界全てを緑がふさぎます。
漫然と眺めると一面の緑として映るだけですが、
その緑を構成する一つ一つを間近で見つめると・・・・・・・。


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 この山のアジサイは開花が8月中旬前です。
昨年もそうでしたが、10月初旬まで花姿を保ってくれます。
年々自生面積を増やしつつあり、楽しみな存在。
墨色の窯屋根の周りをグルリ、白いアジサイで縁取るのが目標。


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 ウワミズ桜の実。
敷地の東突端に立つこの木は、電線工事の際に
バチバチ枝を切られてから元気がありません。
加えて、ヤマフジの幹にグルグル巻きにされているのも
元気の無い一因かもしれません。
それでも、少ないながらに健気に実を結んでいます。
フジも切りたくないし、ウワミズ桜も元気になって欲しい。
欲の深い自分です。
 

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 人工的に法面保護をしていない所に生えたコケ。
詳しい事は何も解らないのですけど、どーも
コケの花のような気がします。
昨今コケが建築に用いられるようになったそうな。
外壁に特殊な面材を張り、それにコケを繁殖させると
優秀な断熱材の役目を果たすそうです。


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 単管パイプの杭が棲家のコケ。
何かの役に立つコケがあってもいいけれど
こうして無造作に生きるコケを微笑ましく感じます。

 山の緑のほんの、ほんの一部に過ぎないこの草木達。






蚊のいない夏

       昼も夜も


 蚊が外出を諦めるほど涼しい日が続きます。
作業するには有難い陽気です。
窯の粘土被せが捗ります。

 ようやくこれだ!という
練りの固さ、配合比率、段取りの感覚を摑み取りました。
が、煙突までにまだ3日は掛かりそうです。 


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 明日からは暑さが戻り、蚊にまとわり付かれる日々が
やって来そうです。


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 疲れました、はよ寝ましょう。






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